後施工でも確実に性能を出す。
その発想は、現場を知る会社だから生まれた。
代表取締役として組織全体を考え、支える存在として。

Q1. 国友エンジニアリングのものづくりの原点はどこにあるのでしょうか。
原点は、90年代に大型重機の修理をしていた頃の経験にあります。壊れた機器を直すには、配線、センサー、熱源、制御、周辺環境まで含めて原因を切り分ける必要があります。そうした現場での観察と仮説検証の積み重ねが、今の分解思考の土台になっています。ヒーターや断熱の設計も、その延長線上にあると考えています。
Q2. 現在の製品開発には、どのように技術が受け継がれているのですか。
配管ヒーターや断熱材の分野では、母と父の代で材料選定や調達ルートの確立が大きく進みました。耐薬品性の高い外被材や高温安定な断熱材など、現場に必要な素材を見極め、それを実際の製品へ落とし込んでいく。その蓄積が社内に根づいたことで、今の世代では取り回しやメンテナンス性、エネルギー効率まで含めた設計へと発展させることができています。
Q3. イージートレースヒーターは、どのような狙いで開発されたのでしょうか。
軸にあるのは、現場の今だけでなく、これから先の装置トレンドまで見据えて、将来的な課題を先回りして解決できる製品をつくることです。
半導体やケミカルの分野では、装置そのものの小型化が進み、それに伴って配管の取り回しはより複雑になり、配管ピッチもますます狭くなっていきます。そうした変化の中では、従来の考え方では対応しきれない場面が増えていくと考えました。
そこでイージートレースヒーターでは、単に「温める」だけではなく、狭小化・小径化していく配管にもしっかり追従できる柔軟性、後施工でも確実に性能を発揮できる施工性、そして均一な温度分布を両立することを目指しました。さらに、端末処理のしやすさ、センサーとの相性、断熱とのセット設計まで含めて一体で考え、発熱体の構造、シース材、固定方法、制御ガイドまでパッケージ化しています。
将来の現場で起こり得る課題をいち早く捉え、先回りして解決策を形にしていくこと。その積み重ねによって、お客様の“良い未来創造”につなげていくことが、私たちのものづくりのモットーです。

Q4. 従来製品からイージートレースヒーターへ進化した背景を教えてください。
父の代では、アルミブロックを配管に着せて温度安定を図る「スペーサーブロック」という技術を作りました。ただ、装置の小型化や複雑化が進むにつれて、アルミブロックではヒーターが大きくなりすぎるという課題が出てきました。そこで、小径・小型に振り切った新しいヒーターとして、イージートレースヒーターの開発に踏み切ったんです。アルミブロックなしでも温度分布が良く、単体でしっかり性能を出せる製品を目指しました。
Q5. 技術的な優位性を、専門外の方にも分かりやすく教えてください。
一言で言えば、「既存にない性能を持つ、シンプルで優秀なヒーター」です。見た目はシンプルですが、柔軟で配管への密着性が高い発熱体を使い、細い発熱線を高密度に配置しています。そのため、配管に当たる発熱線の本数が多くなり、発熱範囲内の温度が均一になりやすい。しかも密着が良いので熱伝達効率も高い。軽くて、Rや急角度の曲がりにも追従しやすい点も強みです。
Q6. イージートレースヒーターをブランドとして広げたい理由は何でしょうか。
一番の理由は、ユーザーさんとの直接接点を持つことで直接お話ができれば、現場の課題をタイムリーに聞き、それをすぐ設計へ反映できます。すでに製品名が先行して広がる手応えもあり、名指しで相談いただけるほど、改善スピードは上がっていくと考えています。

Q7. 他社と比べたときの国友エンジニアリングの強みはどこにありますか。
細い配管向けの加熱を長くやってきたことです。業界全体では大径配管を主戦場とする会社が多いのですが、うちは創業時から細径配管や小型ヒーターが主戦場でした。だから、現場知見がしっかり蓄積されている。さらに、中小企業ならではのフットワークの軽さもあり、新しい製品に挑戦しやすい体質があることも強みだと思います。
Q8. 品質づくりにおいて大切にしていることを教えてください。
大切なのは、失敗から学び続けることです。30年以上やってきて、もちろん失敗もたくさんありました。そのたびに改善を重ねてきたからこそ、今があります。失敗ゼロを目指しつつも、現実には使用中の不足から不具合が起こる可能性もある。だから、検証や再発防止の仕組みを整え、学びを標準化していくことを続けています。品質は一度完成するものではなく、積み重ねて高めていくものだと思っています。


Q9. 工場を分けているのは、どのような意図があるのでしょうか。
ISOを取るためというより、製品がまったく違うからです。イージートレースヒーターとジャケットヒーターでは、材料も構造もQC工程表も別物です。だから検査・出荷を横浜に統合しつつ、製品ごとに工場を切り分けて工程の混線を防いでいます。結果として、品質の安定だけでなく、新人教育のしやすさにもつながっています。

Q10. 社内外との連携で、見えにくい強みはありますか。
あります。国内外に協力工場が10社あり、どれだけ受注しているか、どこまで工程が進んでいるかを正確に把握することがとても重要です。そのために独自の基幹システムを整え、さらにSlackも活用しています。現場の作業者同士がiPhoneなどで素早くやり取りできるので、状況共有や進捗確認が格段にしやすくなりました。
弊社の生産計画の仕組みは、 お客様に見せられるレベルで情報を整えることも意識しています。

Q11. KM-CR200にはどのような特徴がありますか。
KM-CR200は、温度管理・電源供給・電源供給の正常監視を一体化した小型のコントローラーです。ヒーター本体に取り付けられるので、大きな制御盤が不要になります。さらに、正常時は緑、異常時は赤で状態を明確に目視できるため、異常箇所をピンポイントで把握しやすい。従来は異常の特定が難しかった現場でも、運用性を大きく高められる製品です。
Q12. どのような人と一緒に働きたいと考えていますか。
「本質を考えられる人」です。製造現場であれば、ただ指示に従うだけではなく、「なぜその指示があるのか」を考えること。営業技術であれば、お客様が本当に求めているものの起点を突き詰めること。業界経験の有無よりも、「なぜか」「本当に必要なのは何か」を考えられる人なら活躍できると思っています。失敗から学び続ける姿勢も同じくらい大切です。

Q13. これから国友エンジニアリングとして、どんな価値を届けていきたいですか。
お客様、自社、そして社会の未来をより良くするために、全員が未来をイメージし、同じ方向で進む会社でありたいと考えています。目の前の要求に応えるだけでなく、未来志向の課題解決に会社全体で取り組み続ける。それが、これから届けていきたい価値です。

スタッフインタビュー一覧
国友エンジニアリングでは、営業技術、製造、生産管理など、それぞれの立場から課題解決に向き合っています。
実際に働くスタッフの声を通じて、仕事のやりがいや職場の雰囲気をご紹介します。




